どうも、パート薬剤師のギンです。
最近、物価高で日々の生活費が気になりませんか。あまり働かずに趣味にはそれなりのお金を使いたい私としては、日用品や風邪を引いたときの市販薬代は、なるべく無駄を省きたいところです。
実は、近所のドラッグストアの仕組みを少し知るだけで、お得にお買い物ができるようになります。以前ドラッグストアでOTC販売を担当していた視点から、お店の裏側と賢い買い物術について書いてみようかと思います。
結論から言うと、ドラッグストアは「安い食品で客寄せをして、利益率の高いPB品で利益を出す」場所です。だからこそ、質の良いPB品を見抜くスキルが、現代における節約の最適解につながるわけですね。
薬局から進化したドラッグストアの歴史とは?安い食品で集客して医薬品で儲けるビジネスモデル
ドラッグストアという業態はもともとアメリカで生まれました。薬だけでなく、日用品やちょっとした飲食物までワンストップで買える便利なお店として発展し、日本でも独自の進化を遂げて今の形になっています。
お店に行くと、店頭や目立つ場所に激安の卵や牛乳、お菓子が並んでいますよね。あれはスーパーへの対抗策であり、お客さんにお店に来てもらうための撒き餌のようなものです。おひとり様1点限りのような個数制限付きの商品は、お店側からすると赤字のこともあるレベルです。
ここで少し裏話をすると、ドラッグストアにおける「食品」の粗利益率は10〜20%程度しかありません。これだけではお店は回らないのですが、一緒に買ってもらう「医薬品」の粗利益率はなんと約40%近くもあります。
さらに医薬品は、店側にとってめちゃくちゃ優秀な商品です。サイズが小さいため売り場の場所を取らないし、使用期限も長いため食品みたいに廃棄ロスが出にくいのも特徴です。 つまり、ほとんど利益の出ない食品で集客し、利益率が高くて管理コストもかからない薬や化粧品をついでに買ってもらうことで、店舗全体としてしっかり儲かるビジネスモデルになっています。
ドラッグストアがここまで増えた裏には、法律を巧みに利用した歴史があります。昔は「大店法」という法律で、500平米以上の大型スーパーの出店が制限されていました。そこで初期のドラッグストアは、規制をすり抜ける300〜400平米の絶妙なサイズで出店し、勢力を拡大したのです。
その後、2000年の法改正で大型店舗が解禁されると、食品を大量に並べるメガ店舗へ進化しました。さらに2009年に「登録販売者」制度ができ、薬剤師不在でも薬が売れるようになったことで多店舗展開が一気に加速しました。 規制の隙間を突き、変化に適応し続ける。まさに現代のしたたかな生存戦略ですね
マツキヨやツルハのPB(プライベートブランド)品は本当に安全?有名メーカーの市販薬との違い
よくCMで見かける有名な薬は、ナショナルブランド(NB)と呼ばれます。一方で、マツキヨやツルハ、北海道ならサツドラなどの大手チェーンに行くと、お店独自のブランド名がついた商品がたくさんあります。これがPB(プライベートブランド)品です。
PB品はNB品を徹底的に研究して作られていることが多く、中身の成分はほとんど同じです。国の厳しい審査を通った医薬品であることに変わりはないので、安全性は全く問題ありません。
なぜ中身が同じで価格が安い?PB品の流通と広告の無駄を省いたコストカットの裏側
中身が同じで安全なのに、なぜ価格は2割から3割ほど安いのでしょうか。それは商品がお店に並ぶまでの仕組みにかかるコストが、ごっそり削られているからです。
通常のNB品には、こんなコストが上乗せされています。
・ テレビCMなどの広告費
・ 卸売業者(問屋)を通すための物流費や中間マージン
一方でPB品は、ドラッグストアが自ら企画し、問屋を通さず店舗へ直接運ぶため、無駄な物流ルートと中間マージンが消滅します。さらに、全国にある自分のお店の棚の一番目立つ場所に並べるだけで勝手にお客さんの目に留まるので、テレビCMなどの宣伝を打つ必要もありません。 流通費と広告費が抑えられているので、安全性を保ったまま価格を下げることができているわけですね。
薬剤師が教える!成分表と陳列棚からお得で安全なPB品の市販薬を見抜く3つのポイント
お店が一番売りたい(利益率が高い)商品は、必ず目立つ場所にあります。有名メーカーの薬のすぐ隣に、他とは違う派手なPOPで「おすすめ!」と書かれているような見慣れないパッケージの薬があれば、それは高確率でPB品です。
パッケージの隅に小さく店のロゴ等が入っているものは、非常にわかりやすいPB品です。例えば、マツモトキヨシの「matsukiyo」、ツルハドラッグの「くらしリズム」、イオンの「トップバリュ」などが代表的です。
そしてここが薬剤師ならではの視点ですが、気になる薬があったら、裏返して成分表を見比べてみてください。 例えば「イブプロフェン 150mg」など、有名薬と有効成分の種類・分量が全く同じなら、それは実質的に市販のジェネリックと言えます。成分が同じということで値段の高いNB品と同様の効果が期待できます。僕が市販薬を買う際はこちらのタイプを選びます。
【まとめ】食品の特売とPB品の掛け合わせで生活費を節約する賢いドラッグストア活用術
次にお店に行った時は、ぜひ有名商品の隣にある目立つPOPの商品を探してみてください。安いから怪しい商品と思わず、ぜひ一度お試しあれ。
食品の特売日で安く買い物をしつつ、常備薬は成分をしっかり見極めてPB品を選ぶ。ドラッグストアでお得にお買い物をして浮いたお金で趣味に散財しましょう。
それでは、どうぞよしなに。
参考資料
https://www.shonai-cit.ac.jp/wp-content/uploads/2023/07/78995ba228353438861eb0a8fb413766.pdf
ドラッグストア業態の収益構造分析
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E5%8F%B2-%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%97%A5%E9%87%8E-%E7%9C%9E%E5%85%8B/dp/4781651291
ドラッグストア拡大史

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